top of page

2025/02/16 サイトデザイン変更
TAKE ME OUT!
先日、人生ではじめて恋人というものができた。 だからといって何かが変わったわけでもない。恋人と言っても相手は長年一緒にいた幼なじみであり、今更惚れた腫れたをする間柄でもない。 先に今までの関係に変化を求めたのは英智の方からであったが、一応交際という形に落ち着いたことで満...
2020年3月28日
GOOD MORNING, LOVE
「どうしていつも我が物顔で人の寝床に入ってるんだ」 寝っ転がりながら読んでいた本から英智が顔をあげると、部屋の主がベッドの脇に仁王立ちになり見下ろすようにしていた。 「せっかく寝床を別にしたのに意味がない」 「一人寝は寂しかろうと」 「寂しい前に狭いな」...
2020年3月28日
EPILOGUE
高校三年の秋に、幼なじみにキスをされた。 それはあまりにも、英智にとって予想外の出来事だった。なぜなら彼は真面目で、堅物で、超がつくほどの心配性で、意外に情に厚く、それなりに思いこみが強く、何より英智に対しては常に潔癖であろうとしていたからだった。...
2020年2月1日
MARRY ME!
「思うにさ、こうして一緒に暮らしているなら、いっそ籍でも入れたらどうだろうか」 食卓の上の湯沸かし器がコトコトと揺れた。英智はそれを持ち上げると、沸かしたての湯をティーポットに注ぎ移す。敬人は読んでいた新聞から視線を上げて、なにやらまたしても突拍子のないことを言い始めた幼な...
2020年2月1日
KISS AND MAKE UP.
半月ぶりに家に帰ると、英智の姿が見当たらなかった。 それ自体はさして珍しくもないことである。お互い多忙の身のため、一緒に住んでいるといえども、しばらく顔を合わせないなんてことも日常茶飯事であった。 長いドラマの撮影の後、間を空けずに向かった海外ロケは予想外に時間がかかり、身...
2020年2月1日
MACHINEGUN TALK
「婚約することになったんだ」 敬人が顔をあげて、ぐるぐると小鉢の中身をかき混ぜている英智を見つめると、英智は視線を落としたまま「親の薦めで古くからつきあいのある家の令嬢と」と話を続けた。 「それなら一度俺にも紹介しろ」 しかし敬人は英智から視線を外してしまい、また手元の携帯...
2020年2月1日
BREAKFAST AT SWEET HOME.
もうかれこれ二桁近い年月をつかず離れず過ごしているが、一緒に暮らすようになってはじめて知ったことは、蓮巳敬人が実は意外と何もできないことだった。 彼はたいていのことはなんでも器用にこなしてきたが、そのくせ炊事や洗濯といった細かい家のことはさっぱりやってこなかったようで、暮ら...
2020年2月1日
FLOWER’S NAME
幼い頃、英智には他人の葬式に参列したがる時期があった。 敬人の家に遊びに来ている折りに、葬式や通夜の用事が入っていることを知るとなると、彼は途端について行きたがり駄々をこねて大人を困らせたものである。 当時の彼がどういう心境だったのかはわからない。短命の家系であるところの彼...
2020年2月1日
PLEASE! DON’T LEAVE!
春である。 正確に言えば暦の上ではの話であり、現代ではまだまだマフラー無しの登校では心許ない肌寒い日が続いている。それでも今日のように風が少なく日差しの暖かい日なんかも時折あり、学院のガーデンスペースでもぷっくりとした蕾が咲き誇る準備を始め、春の兆しが見え隠れしていた。...
2020年2月1日
OVER THE NIGHT.
「最近のラブホテルというのはすごいんだね」 生徒会室の柔らかいソファに腰を落とし、大きく足を組みながらノートパソコンに目を向けていた英智が出し抜けに言った。 また何か突拍子もないことを言い出したぞと、あからさまに無視を決め込んで書類に目を通していたのだが、英智はお構いなしに...
2020年2月1日
GO OUT WITH ME.
一体何故、こんなことになっているのか。 白い天井からぶら下がる絢爛なシャンデリアを睨みつけながら、敬人は現在の自分が置かれているこの意味不明な状況を整理しようと努めた。しかしそれをするには湯船に浮かばれた薔薇の花びらのムッとした香りが篭もったバスルームというのは、いささかど...
2020年2月1日
bottom of page